2013年2月15日金曜日

2013.02.14 朝日新聞社・朝日新聞出版 『東日本大震災 報道写真全記録2011.3.11-4.11』


書名 東日本大震災 報道写真全記録2011.3.11-4.11
著者 朝日新聞社・朝日新聞出版
発行所 朝日新聞出版
発行年月日 2011.04.30
価格(税別) 1,500円

● 東日本大震災のような千年に一度と言われる大災害であっても,直接の被災地でないところに住んでいれば,日に日に記憶が風化していくことは避けられない。人間はそういうふうにできているし,そうでなければ自身の生存に支障を来す。
 とはいっても,時々はあのときの記憶を刺激して,被災された人たち,命を落とされた人たちを偲ぶよすがにしなければならない(というと,きれい事に過ぎるか)。
 そういうとき,本書のような報道写真集は頼りになる。

● わが家は震度6強だった。屋根が崩壊した。食器棚,タンスのたぐいはすべて倒れた。当日から数日間は靴をはいたままでないと家の中を歩けなかった。が,その程度ですんだ。
 それでも,モノを所有するとか,立身出世とか,そういうものはどうでもいいとの思いが強くなった。その限りで,ぼくもまた震災の影響を被っている。

● あの災害は揺れではなく津波がもたらしたものであることが歴然とわかる。震度などのデータも掲載されている。これを見ると,震度は岩手よりも栃木,茨城の方が値が大きい。
 津波に襲われて瓦礫に埋もれた街に,原型をとどめて残っている建物がある。そのことが凄いと感じる。もちろん,使用には耐えなくなっているだろうから,瓦礫よりも始末が悪いってことになるのかもしれないんだけども,原型をとどめているというそのことが凄いなぁ,と。

● アメリカ海兵隊が空母「ロナルド・レーガン」を拠点にして,海に流された遺体を引きあげるという最もきつい任務にあたってくれたはずだが,その写真は一切出てこない。なぜだ。報道管制が敷かれていたのか。

● 3.11の3日後,14日の朝日新聞の一面に載った写真は忘れることができない。「大津波で壊滅的な打撃を受けた宮城県名取市閖上地区で,道路に座り込んで涙を流す女性」の写真だ。
 この写真も本書に収録されている。アメリカの雑誌にも掲載されたらしい。が,本書に限ってはこういう自慢は余計なものだろう。つまるところ,人の不幸を写した写真だぞ。

● 多くの人が感じたことだろうけど,これだけの災害に見舞われたときに,時の首相が民主党の菅直人。被災者にとっては不運の極みだったに違いない。ことここに及んでも,御身大切をあれだけわかりやすく発散していた首相って。
 やはり,政治家が大事。役人ではなくて。

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