2015年5月13日水曜日

2015.05.09 鶴見辰吾 『とことん自転車』

書名 とことん自転車
著者 鶴見辰吾
発行所 小学館新書
発行年月日 2015.02.07
価格(税別) 720円

● 2010年に刊行された『気がつけば100㎞走ってた』をアップデートしたもの。

● 以下にいくつか転載。
 とにかくおんぼろマウンテンバイクにまたがった瞬間にぼくの「自転車劇場」の幕が上がり,あとはまるで早回しの映画を見ているかのように次々と新しい場面が展開していったわけだ。(p25)
 これは自分の経験からもよくわかる。ぼくの場合は2010年6月に数十年ぶりに自転車に乗った。片道28キロの自転車通勤だった。往きはよいよい復りはこわいの典型で,帰りは尻は痛くてどうにもならなかった。走っては休み,走っては休みで,這々の体で帰宅したんだけど,7月には下館まで自転車で往復してた。
 それまで下館って遠いところだった。小山経由で水戸線に乗り換えて行くところだった。が,自転車だったら,五行川をまっすぐ下っていけばいい。近いところだったんだなぁと思った。
 自転車のいいところは,だれにでも簡単に乗れることだ。子どもからお年寄りまで,男女問わずに楽しめるものだし,特別な運動神経もそれほど要求されない。(p41)
 実際,大人になって自転車に親しんでいる人って,かなりの割合で,運動音痴だった人が多いのだと聞いたことがある。あと,登山(とは言うまい。山歩きと言っておこう)を趣味にしている人も。
 自分もそうだから,この話は納得できる。
 このまま,60代,70代,そして80代になっても,自転車を続けられる体でいることが目標だ。(p42)
 自転車に乗っているときは案外いろいろなことを考えている。(中略)サドルの上はアイデアがひらめく場所でもある。(中略)自転車は楽しみながら体力作りができるうえに,頭のなかを整理したり新たな発想を得たりするのに最適だ。(p43)
 疋田智さんも同じことを書いていた。逆に,何も考えないでペダルを漕いでいることもある。自転車禅とでもいうべき状態だ。
 ヴァイオリンならどうだろう。高いものなら1億円以上する名器もあるが,いい音色に値段はつけられない。自転車も素晴らしい走りを味わえる喜びがある。その喜びの対価として100万円,150万円という値段は,けっして現実離れした数字ではないと思う。 自転車はいわば相棒だ。せっかくなら,ぼくは最高の相棒と組みたい。(p48)
 ぼく自身,仕事場に毎日乗っていくわけではない。週に1回がいいところだ。ぼくの場合は毎日同じところへ「通勤」するわけではないが,乗る条件(「乗れる条件」ではない)を設けている。距離は片道40キロ以内のところ。あるところで仕事をして,そこからまた移動しなければならないときは自転車では行かない。「仕事が深夜までずれこまない」「雨が降っていない」などの条件も付けている。 乗る条件がそろわないときは乗らない。そう決めておくのが,自転車を長く楽しむためには大事なことだ。(p50)
 仕事で海外に行くときも,ぼくは可能な限り自転車を持っていく。仕事の合間を有意義に過ごせるし,何よりその街がいっそう好きになれるからだ。(中略) 現地に着いてまだ何日もたっていないのに,なんだか昔からこの街に住んでいたのではないかと錯覚してしまうほどだ。それに街の人も,ぼくが自転車で走っているだけで,「地元の人」という扱いをしてくれるから,いよいよ街に溶け込んでいるという気分になれる。(p82)
 なるほど。そうだろな。やってみたいね,これ。
 さて,どの一台にするべきか? 雑誌やカタログで念入りに調べるのもいいが,最終的には見た目でいちばん気に入ったものを選ぶというのがぼくのおすすめだ。(p98)

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